自動車保険の基礎知識

任意保険の保険料を左右する要素

現在ではさまざまな自動車保険の一括見積もりサービスがあり、必要な項目を入力するでけで簡単に保険料を比較検討することができます。しかしながら任意保険の保険料は個人によって異なるので、加入する人の特性によって保険料が数万円も異なることもあります。それでは任意保険の保険料を左右する要素にはどのようなものがあるのでしょうか?

  • 1:個人的な特性 ・・・ 年齢、免許種類(ゴールド免許など)
  • 2:補償範囲 ・・・ 本人限定(または家族)
  • 3:補償内容、特約 ・・・ 車両保険や特約の有無
  • 4:車の特性 ・・・ 料率クラス、車種、走行距離、使用目的
  • 5:割引 ・・・ 等級、割引制度など

まず個人的な特性として年齢は保険料を大きく左右します。免許を取得したばかりの18歳や20代は運転に慣れていない人も多く事故を起こす確率が高いとされ保険料が高めに設定されています。特に親などから等級を引きつかず初めからグレードが低い等級からスタートすることになると年間の保険料が8万円近くになることもあるので気を付けましょう。反対に年齢を重ねて40~50代になると事故率が下がると言われており、「おとなの自動車保険」といった名称で販売されるように保険料が割安になります。またゴールド免許であれば保険料が数%割引になる保険会社もあるので積極的に選択するようにしましょう。

また運転する人を本人に限定することによって保険料が割り引かれます。補償範囲を家族にまで拡げることもできますが、例えば年齢が若い子供世代も運転するとなると保険料が大幅にアップすることになります。また自動車保険には弁護士費用特約や携行品損害補償特約などもありますが、個人賠償責任補償特約などは生命保険と保障範囲が重複していることもあるので加入前に無駄がないかチェックしましょう。無料で相談を受けられる保険相談サービスでは生命保険も含めてトータルで保険の見直しや点検ができるのでおすすめです。

その他にも高級車と軽自動車では同じ事故でも修理にかかる費用が異なるため、車種による料率クラスというものによって保険料が決められます。特に自分の車を修理する車両保険を付帯させる場合は高級な車ほど高くなるので注意が必要です。車両保険を使うと等級が下がるなど全体の保険料にも影響するので、修理費用と保険料アップを比較検討することが費用を抑えるポイントです。また年間の走行距離や通勤かレジャー、買い物といった使用目的によっても保険料が変わってきます。最近ではエコカー割引や安全装置割引なども充実してきているので、できるだけたくさんの割引が適用される保険会社を選ぶと保険料を安くすることができます。ただしロードサービスの満足度や保険金の限度額といった実際に事故にあった際に手厚い補償を受けられるかも大切なポイントですので、保険料だけで自動車保険を選ばないことをおすすめします。

任意保険の保障内容とは

自賠責保険ではカバーし切れない部分を補償してくれるのが自動車保険(任意保険)ですが、任意保険にはどのような種類の保障内容があるのでしょうか?自賠責保険では死亡補償は3,000万円までですが、ほとんどの任意保険では補償額が無制限の「対人賠償補償」があるので安心です。また自賠責ではモノを壊した場合の「対物賠償補償」は無いので高価なものを壊してしまった場合は全額自己負担で補償する必要があります。任意保険では数千万円から無制限の「対物賠償補償」があるので、万が一高価なものを壊してしまった場合でも補償されます。

また運転者や搭乗者に対する保障も充実しています。「人身傷害補償」は事故で自分自身がケガをしたり働けなくなった場合に、入院や手術費用だけではなく休業補償もされます。この保障は自分自身の過失割合が10割(飲酒運転など)で無ければ補償されるものなので、扶養する必要がある家族がいる方だけではなく独り身で介護を必要とする方にも付帯させることをおすすめします。保険料を抑えたい方は補償額を減らすか、補償対象を絞った「搭乗者傷害補償」のみにするなど工夫しましょう。

相手がいない事故を起こした場合に補償される「自損事故保険」や、事故相手が自賠責保険や任意保険に加入していなくても保険金を受け取れる「無保険車傷害保険」も加入を検討しておきたい保障内容となっています。民間の任意保険は地域によって加入率が異なり、沖縄では6割程度の方しか自動車保険に加入していないというデータもあります。そのため交通事故の被害者となっても補償を受けられず泣き寝入りするしかないことにもなりかねないので、どちらの保険にも加入しておくと安心です。

乗っている車に対する保障である「車両保険」は自動車保険に組み入れると保険料が大幅にアップするのでケースバイケースで加入を検討しましょう。特に車両価格が低い車に対して車両保険を適用してしまうと、保険金で車の修理を行うことができますが保険料の決め手となる「等級」がダウンするだけはなく「事故有等級」が3年間も続くので保険料がさらにアップしてしまうことになるので注意が必要です。新車や登録日から3年以内の車に対しては修理費も高くつくので、保険料アップと修理にかかる費用の差額を比較して加入を検討してみましょう。

自賠責保険の補償内容と注意点

車やバイクを運転する人に加入が義務付けられている自賠責保険ですが、補償対象となっているのは対人のみで交通事故で被害者を死亡させたり高度障害に至らせた場合に3,000万円~4,000万円の補償額が被害者に直接支払われることになるのが大きな特徴です。被害者が所有しているモノや自動車などを壊してしまった場合でも自賠責保険では補償されないので注意が必要です。過去の判例では物損で数億円以上の支払いが命じられたケースもあるので、自賠責保険だけは大きなリスクがある点も覚えておきましょう。

一般的には車を購入する際に販売店や中古車ディーラーなどで自賠責保険に加入することになりますが、JAや全労済といった共済でも自賠責保険に加入することができます。ただしどのような形であっても運転する車に常に携行することが義務付けられており、任意保険のロードサービスを受ける際にも確認を受けることがあるので運転する前に証書がダッシュケースの中にあるかどうか常に確認しておきましょう。また加入者に発行されるステッカーを自動車の場合はフロントガラスに、バイクの場合はナンバープレートに張り付ける必要があります。

また死亡、高度障害だけではなく、事故によるケガで入院や手術が必要になった場合も自賠責保険で補償されます。例えば骨折で手術が必要で1週間の入院と休業を余儀なくされた場合、手術費用、入院費用、休業損害に加えて慰謝料も支払われます。しかしながら注意しなければいけないのがケガの補償は合計で120万円までとされており、超える費用は加害者に対して直接請求する必要があります。加害者に十分な支払い能力や貯金が無い場合、泣き寝入りすることにもなりかねません。このような場合は政府に対して被害者保障の請求を行うことができます。ただし厳重な審査がなされるのですべての補償を受けられるという保証はなく、任意保険に加入しておけば相手が自賠責保険に加入していなくても補償を受けられる保険もあります。

加入が義務付けられている自賠責保険に加入していないと、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑を受けたり、違反点数6点となって免許停止処分を下されることになります。また未加入のままで交通事故を起こしてしまった場合、民間の任意保険では自賠責保険の補償額を差し引いた金額しか補償されないので注意しておきましょう。さらには飲酒運転など運転手に故意または重過失が認められる事故の場合、自賠責保険だけではなく任意保険の補償外となってあらゆる保険金を請求できなくなるのでくれぐれも飲酒運転だけは止めるようにしましょう。

任意保険のしくみと必要性

車やバイクの運転免許を取得して公道を走る上で大きく3つの責任があると言われています。1つ目は刑事上の責任で、歩行者をバイクではねてケガをさせたり、走行中の車と衝突して運転手や同乗者を死亡させた場合は業務上過失致死(致傷)の罪に問われることになります。道路交通法や刑事法によって裁かれ、判決によっては刑務所に入れられることもあります。2つ目は行政上の責任で、交通ルール違反に対して課される過料や免許取消、停止といった処分がなされます。仕事で運転免許が必要なトラックやバスの運転手は職を失ったり生活を壊してしまうことにもなるので、車やバイクを運転する際には安全運転を心がける必要があります。

そして3つ目が民事上の責任で、ケガをさせてしまった相手に対して手術や入院費用だけではなく慰謝料などを支払う必要があります。不幸にも相手を死なせてしまった場合は遺族に対して賠償責任を負うことになります。どれだけ注意をしていてもちょっとした判断ミスで大きな事故を引き起こしてしまうこともあり、交通事故のケースによっては賠償金が数億円にも上ることがあります。また会社の従業員が業務中に事故を起こした場合は会社が使用者責任として賠償の多くを支払う責務が生じることもあるので注意が必要です。

加入義務がある自賠責保険も一定の補償はありますが、自賠責保険では人に対する補償である「対人補償」は死亡事故で3,000万円まで、モノに対する補償の「対物補償」や自分自身のケガや搭乗者への補償である「人身傷害保険」は対象外となっています。そのため数億円の賠償責任を負ってしまうような事故を起こしてしまうと、相手への責任を果たすことができないばかりか自分自身の人生に対しても抱えきれないものを背負ってしまうことになります。

そこで必要となってくるのが民間の保険会社が販売している自動車保険(任意保険)で、先ほどの対人補償の場合は補償限度を無制限としていたり、対物補償や運転手自身や搭乗者への補償も手厚いのが大きな特徴です。年間にかかる費用は数万円ととても少ないとは言えない保険料ですが、万が一大きな事故を起こしてしまうリスクに備えて加入されることをおすすめします。また最近では代理店を通さず割安のダイレクト型をはじめ、無料のレッカーサービスやガソリン補給といったロードサービスが充実している自動車保険も数多くあります。見積もりを依頼するだけで買い物に使えるポイントをゲットできたり、お米プレゼントや豪華家電が当たるキャンペーンを実施中の一括見積もりサービスや保険会社もあるので比較検討して最も良い任意保険を選ぶことが大切です。