2018年 12月 の投稿一覧

2019年における自動車保険の動向

あと10日余りで今年も終わろうとしていますが、2018年の自動車保険業界における動きをおさらいしながら2019年に改定されるポイントなどを解説します。まず2017年5月に認可された参考純率の改定の影響を受けて、2018年1月1日より各社の保険料が一律で引き下げられました。これは主に衝突安全ブレーキが搭載された車の普及によって事故率が低下したことが関係しています。

全体の事故率が下がったことで損害保険各社は保険料を2~3%引き下げましたが、2019年の保険料についてはほとんどの損保会社が据え置くことを決めました。近年はゲリラ豪雨や台風などが多発し、2018年もその影響で数多くの契約車両が被害を受けたことで車両保険を使う人が増え、保険金の支払いが増えたことも影響していると考えられます。

  • 2018年における自動車保険の動向
  • ・保険料の引き下げ(2~3%)
  • ・家族限定(子供特約)の廃止、本人配偶者限定の割引率減少
  • ・警備スタッフの現場かけつけ、ロードサービスの拡充

また2018年10月~2019年1月にかけて補償範囲の中から「家族限定(子供特約)」が廃止、「本人・配偶者限定」については割引率の引き下げが実施されました。これまで家族限定で契約されていた方は「限定なし」を選択して自動車保険を更新しなければ、「同居の親族」「別居の未婚の子」は補償から外れることになるので注意が必要です。

例えば、これまでお正月に実家に帰省した際に実家の車を運転していた別居の子ども(婚姻歴なし)がいたとします。その子供が運転中に事故を起こした場合、「家族限定」から「本人限定」「配偶者限定」の補償範囲に切り替えて契約しているのであれば、自動車保険の補償を受けられず保険金を受け取ることはできません。「限定なし」にすると保険料もアップされるため、今後は帰省中に車を使うのかどうかなど補償範囲について次回の更新までにご家族と相談しておかれることをおすすめします。

家族でドライブ

以前から事故時に現場まで専門スタッフがかけつけるサービスがありましたが、昨今、「煽り運転」が社会問題として大きく取り上げられることによって他のドライバーから身を守るニーズが高まってきました。2018年からテレビCMなどにおいて現場かけつけサービスをアピールする損保会社も増えてきました。2019年も事故現場かけつけサービスを提供する損保会社が増えると予想されており、ロードサービスや会員限定クーポンも含めて各社が無料で提供するサービスに期待したいところです。

保険会社 現場かけつけサービス
・イーデザイン損保
・ソニー損保
・セコム損保
セコム事故現場急行サービス
・おとなの自動車保険 ALSOK事故現場安心サポート
・JA共済 ALSOK夜間休日現場急行サービス
・全労済 現場急行サービス

例えばSBI損保では3年目以降の契約者を対象に「ロードサービスプレミアム」を提供しており、カギの閉じ込めだけではなくカギの作成、宿泊費用も2泊分、現場復旧作業が時間無制限など今までになかった1つ上のサービスを提供しています。またダイレクト型自動車保険を提供してる損保会社は保険料の値下げや割引制度を充実させる動きを強めており、イーデザイン損保の「無事故割」をはじめ差別化を図っています。

2019年に予想される動向と自動車保険の契約ポイント

  • 2019年
  • ・保険料は据え置き
  • ・テレマティクス保険の拡充
  • ・車両料率クラスの細分化に向けた準備

他にもテレマティクスを活かした走行距離割引や安全運転スコアによる保険料割引などを導入する損保会社が増えると予想されています。またドライブレコーダーを利用して事故受付を自動で連絡を行ったり、事故時の映像を解析して示談交渉の際に利用するなどのサービスも始まっています。2018年10月にはソフトバンクとトヨタが共同で新しいモビリティサービスを開発する会社を設立することを発表し、自動運転システムに対応した損害保険の準備もより一層進むことも期待されています。

また2020年1月より車両料率クラスがより細分化されることとなっており、普通・小型乗用車は9クラスから13クラスに、軽自動車はすべて同じクラスでしたが3クラスに分類されることになりました。これによって衝突安全ブレーキの有無による安全性や、車両の市場価格における評価がより細かく分類され保険料に適用されることになります。

2019年の前半はこれまで通りの料率クラスで保険料が計算されると考えられていますが、後半に入る頃には来年の改正も踏まえて損保会社からの案内が届くと思います。更新のタイミングによって保険料が上下することも考えられるので、現在契約している自動車がどのクラスに分類されるかをよく確認されることをおすすめします。

参考リンク
・ソフトバンク「新しいモビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、共同出資会社を設立
・Carview「2020年以降、クルマの保険料が変わる?型式条件変更でいまよりオトクになる可能性も

12月(年末年始)に交通事故が多い理由と対策

12月に入って年の瀬も迫ってまいりましたが、今年は事故に遭わなくてよかったと思っている方でも運転には気を付けなければいけない季節でもあります。事故が多い秋の行楽シーズンに引き続き12月と年末年始は一年のうちで交通事故が最も多い時期で、また事故の種類も多岐にわたっているので注意が必要です。特に雪や路面凍結が原因のスリップによる単独事故も増えるため、運転中の意識だけではなく冬季に備えて設備を点検することが大切です。

年末の交通事故死亡者数

平成26年の月別事故件数によると、12月は1年で最も事故件数が多い月となっています。また年末年始や1月も交通事故件数が多い時期となっていますが、これにはどのような理由が考えられるのでしょうか。まず考えられるのは日没時間が早く、道路周辺の環境が暗くなる時間も早くなるという点です。周りが暗くなると対向車や歩行者、自転車の発見が遅れてしまい、交通事故につながる危険性が高まります。早めのヘッドライト点灯を心がけ、車の存在を周りに知らせることも事故予防につながります。

  • 12月(年末年始)に事故が多い理由
  • ・日没時間が早く周辺が暗くなる
  • ・気温が下がると路面が凍結しスリップしやすい
  • ・忘年会などのイベントで飲酒した人が道路に多い
  • ・仕事やイベントなどで心理的に急いでいる人が多い
  • ・帰省のために久しぶりに運転するドライバーも多い

12月は本格的に雪が降り始める季節でもあり、気温が下がって路面が凍結するとスリップ事故も多くなります。またタイヤが凍ってしまうと摩擦力が低下してしまうためブレーキが効きにくくなるため、スタッドレスタイヤへの変更や雪道ではチェーン装着といった対応が大切です。遠出のドライブに行かれる場合は事前に天気予報や道路の凍結情報をチェックし、雪にはまった(スタック)場合に備えてスコップやけん引用のロープなども車に積んでおくことをおすすめします。

雪の中のドライブ

また12月や1月は忘年会や新年会でお酒を飲む機会も多く、またクリスマスやカウントダウンイベントなどで夜遅くまで遊びに出かけられる方も多いと思います。路上や交差点でもお酒を飲んでいる状態で歩行されている方も多く、通常の状態よりも周りに対する意識が低下しているために近くを通過するドライバーは徐行速度まで低下させるなど気をつけて運転することが大切です。

一方で残念なことではありますがこの季節は飲酒運転をする人が増える時期でもあります。飲酒運転はとても危険で交通事故を引き起こす可能性が高く、罰則が強化されて罰金や免許取消などの処分も大変重くなっています。0.15mg以上の酒気帯び運転でも違反点数13点、0.25mg以上の酒酔い運転の場合は違反点数35点と即時の免許取消に加えて最低でも3年以上の免許欠格処分とされます。また事故を起こした場合は刑事上の責任を負うだけではなく、民事上の責任として被害者に多額の賠償金を支払わなければいけません。自動車保険に加入していたとしても保険金が支払われないこともあるので、ドライバーだけではなく一緒にお酒を飲んでいる人も飲酒運転が絶対に行われないように気をつけましょう。

12月、年末年始の事故を防止するポイント

師走という言葉にも表れているように仕事だけではなくイベントや帰省の準備、年末までの手続きの締切などで毎日が忙しくなってくる季節です。またお歳暮などの配達で街中には配送業者も多く、駐車している車の影から冬休み中の子どもが飛び出してくる可能性もあります。この時期は急いでる気持ちを抑えて、いつもよりも慎重に危険予測して運転することが事故を起こさない大切なポイントです。

安全運転を心がけるドライバー

また実家への帰省や年末年始の旅行で長距離のドライブをされる方も多いと思います。特に気をつけなければいけないのが普段は運転をあまりしない方で、久しぶりの運転でいきなり長距離、長時間のドライブとなると緊張から身体も疲れてしまい集中力も低下しやすくなります。普段からあまり運転されない方は近所を少し運転してみたり、車の点検を事前に行うことも事故予防には大切なポイントです。

高速道路を利用される方はニュースなどから混雑状況を把握して、SAなどを利用して早めに休憩を入れるなど安全に運転できるように心がけましょう。万が一のトラブルに備えて加入中の自動車保険が提供しているロードサービスの内容や、年末年始の事故受付時間についても事前に確認しておくことをおすすめします。

参考リンク
・ダンロップ「スタッドレスタイヤとは
・Wikipedia「飲酒運転