2019年における自動車保険の動向

    あと10日余りで今年も終わろうとしていますが、2018年の自動車保険業界における動きをおさらいしながら2019年に改定されるポイントなどを解説します。まず2017年5月に認可された参考純率の改定の影響を受けて、2018年1月1日より各社の保険料が一律で引き下げられました。これは主に衝突安全ブレーキが搭載された車の普及によって事故率が低下したことが関係しています。

    全体の事故率が下がったことで損害保険各社は保険料を2~3%引き下げましたが、2019年の保険料についてはほとんどの損保会社が据え置くことを決めました。近年はゲリラ豪雨や台風などが多発し、2018年もその影響で数多くの契約車両が被害を受けたことで車両保険を使う人が増え、保険金の支払いが増えたことも影響していると考えられます。

    • 2018年における自動車保険の動向
    • ・保険料の引き下げ(2~3%)
    • ・家族限定(子供特約)の廃止、本人配偶者限定の割引率減少
    • ・警備スタッフの現場かけつけ、ロードサービスの拡充

    また2018年10月~2019年1月にかけて補償範囲の中から「家族限定(子供特約)」が廃止、「本人・配偶者限定」については割引率の引き下げが実施されました。これまで家族限定で契約されていた方は「限定なし」を選択して自動車保険を更新しなければ、「同居の親族」「別居の未婚の子」は補償から外れることになるので注意が必要です。

    例えば、これまでお正月に実家に帰省した際に実家の車を運転していた別居の子ども(婚姻歴なし)がいたとします。その子供が運転中に事故を起こした場合、「家族限定」から「本人限定」「配偶者限定」の補償範囲に切り替えて契約しているのであれば、自動車保険の補償を受けられず保険金を受け取ることはできません。「限定なし」にすると保険料もアップされるため、今後は帰省中に車を使うのかどうかなど補償範囲について次回の更新までにご家族と相談しておかれることをおすすめします。

    家族でドライブ

    以前から事故時に現場まで専門スタッフがかけつけるサービスがありましたが、昨今、「煽り運転」が社会問題として大きく取り上げられることによって他のドライバーから身を守るニーズが高まってきました。2018年からテレビCMなどにおいて現場かけつけサービスをアピールする損保会社も増えてきました。2019年も事故現場かけつけサービスを提供する損保会社が増えると予想されており、ロードサービスや会員限定クーポンも含めて各社が無料で提供するサービスに期待したいところです。

    保険会社現場かけつけサービス
    ・イーデザイン損保
    ・ソニー損保
    ・セコム損保
    セコム事故現場急行サービス
    ・おとなの自動車保険ALSOK事故現場安心サポート
    ・JA共済ALSOK夜間休日現場急行サービス
    ・全労済現場急行サービス

    例えばSBI損保では3年目以降の契約者を対象に「ロードサービスプレミアム」を提供しており、カギの閉じ込めだけではなくカギの作成、宿泊費用も2泊分、現場復旧作業が時間無制限など今までになかった1つ上のサービスを提供しています。またダイレクト型自動車保険を提供してる損保会社は保険料の値下げや割引制度を充実させる動きを強めており、イーデザイン損保の「無事故割」をはじめ差別化を図っています。

    2019年に予想される動向と自動車保険の契約ポイント

    • 2019年
    • ・保険料は据え置き
    • ・テレマティクス保険の拡充
    • ・車両料率クラスの細分化に向けた準備

    他にもテレマティクスを活かした走行距離割引や安全運転スコアによる保険料割引などを導入する損保会社が増えると予想されています。またドライブレコーダーを利用して事故受付を自動で連絡を行ったり、事故時の映像を解析して示談交渉の際に利用するなどのサービスも始まっています。2018年10月にはソフトバンクとトヨタが共同で新しいモビリティサービスを開発する会社を設立することを発表し、自動運転システムに対応した損害保険の準備もより一層進むことも期待されています。

    また2020年1月より車両料率クラスがより細分化されることとなっており、普通・小型乗用車は9クラスから13クラスに、軽自動車はすべて同じクラスでしたが3クラスに分類されることになりました。これによって衝突安全ブレーキの有無による安全性や、車両の市場価格における評価がより細かく分類され保険料に適用されることになります。

    2019年の前半はこれまで通りの料率クラスで保険料が計算されると考えられていますが、後半に入る頃には来年の改正も踏まえて損保会社からの案内が届くと思います。更新のタイミングによって保険料が上下することも考えられるので、現在契約している自動車がどのクラスに分類されるかをよく確認されることをおすすめします。

    参考リンク
    ・ソフトバンク「新しいモビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、共同出資会社を設立
    ・Carview「2020年以降、クルマの保険料が変わる?型式条件変更でいまよりオトクになる可能性も